教育センター・
教育委員会の声

簡単操作で授業でのICT利用率アップ

兵庫県佐用町教育委員会様では、平成29年夏に町内全ての小中学校に教育用ICT機器の整備を行われました。その整備では、現場が必要とする機能を簡単操作で利用できるようにしたことで、全校でICT機器やコンテンツの利用の頻度が非常に高くなっています。

教育長の声

佐用町教育長 平田 秀三さま

導入当初より、各小中学校でのコンテンツ稼働率が非常に高く推移しています。運用スタート直後から、なぜ、これほど稼働率が高いのかお教えください。

 今回の整備にあたっては、「簡単」「便利」を第一に考えました。具体的には、ICT機器が苦手な人でもボタン一つで見せたいものを大画面に即座に掲示できること、拡大コピーや視聴覚教材など授業準備の労力を軽減することなどです。もちろん、その前提には、子どもたちにとって分かりやすいものでなければなりません。
 また、導入の1年以上前から実際に使用する各学校の教員の代表に調査研究や基本仕様の検討をさせていました。その結果に沿って機器の選定やコンテンツ配信サービスのEduMallを採用したことも稼働率が高い要因の一つではないかと思います。
 さらに、2学期の始めから直ちに運用できるように、ICT機器の設置と並行して8月にハード・ソフト両面の研修会を盛りだくさんで実施しました。ただ、研修を受講しただけでは使いこなすことは困難ですので、教育委員会事務局に相談窓口を設置し、ハード・ソフト両面でのサポート体制をつくり、迅速に対応しています。

EduMallでは、月度ごとに各学校での利用回数が分かります。この指標を、今後どのように活用されるか教えてください。

 利用履歴については、利用率の向上と翌年の導入教科等の選定に活用します。併せて、教員の想いや要望をできるだけ把握するために全教員に対してアンケート調査を実施し、今後の研修計画やソフトウェアの導入などに反映させたいと考えています。限られた予算の有効活用のために、この一目瞭然の利用履歴は大変便利です。

学校現場の声

佐用町立 上月小学校 教諭 西川さま 塚本さま 佐野さま

実際の授業では、どのように利用されていますか?

 主に、授業の導入部分で「めあて」を示す際に利用することが多いです。端末を与えられたときには、正直、きちんと操作できるか戸惑いと不安でいっぱいでしたが、慣れてしまうとこれほど便利なものはありません。特に、授業準備の負担がかなり軽減されましたので、授業内容の充実や一人ひとりの子どもと向き合うために時間を使うことができるようになりました。また、豊富な教材の中には、時間の都合でできなかった実験などをすぐに見せることができますので、子どもたちにとっては視覚的に理解を深めることができ、特に低学年で有効だと感じました。同時に、子どもたちが前を見る機会が増えますので、先生は子どもたちの顔をはっきりと見ることができ、あらゆる面で助かっています。(塚本)

導入直後の率直なとまどいや苦労があれば教えてください。

 導入直後は、機器の操作方法が分からず困ったこともありましたが、教育委員会事務局のサポートが迅速なため、本当に助かっています。パソコンなどの機械は苦手なので、最初は、はっきり言って使いこなす自信はありませんでしたが、電子黒板が教室に常設されているため、ある日、思い切って電源ボタンを押したことが使い始めるきっかけになりました。ICT機器やコンテンツの「簡単」「便利」を実感してからというもの、私の授業には欠かせないアイテムになってしまいました。(笑)(佐野)

導入直後の率直なとまどいや苦労があれば教えてください。

 夏休みにICT機器の初級レベルの使い方や、EduMallでの配信コンテンツの研修を受講して、これなら授業でも簡単に使えそうだと思いました。夏休み中に手厚い研修があったので、どの先生も準備ができたのではないでしょうか。また、同時に本校では校内の授業研究を行っており、9月当初より、情報担当者が見せるだけではなく、他の先生の使い方を互いに見て勉強し、教員同士の教え合いができていることも利用率が高い理由ではないかと思います。なんといっても私よりもかなり先輩でICT機器の苦手な先生が率先して使っている姿を見て、刺激を受けたことが一番の要因ですね。(笑)(西川)